ほっとふる介護

認知症と上手な付き合い方

認知症と上手な付き合い方

認知症は進行していくと日常生活に支障がでてしまいます。
今まで出来ていたことが出来なくなっていくという不安や悔しさは、誰よりも本人が感じていいます。
認知度の人の思いに、寄り添うことがとても大切となります。家族や周りの方がその人の思いを理解し、コミュニケーションをとりながら生活していきましょう。

こんなときはどうする?

①暴力的になってしまった

認知症の方による暴力は、場合によっては興奮させてしまい、状況が悪化することもあります。
そういったときは、一度その場を離れてお互いに冷静になる、好きなテレビを見たり散歩するなどして自然に気持ちを落ち着かせましょう。
また、認知症の治療薬の副作用や他の病気の薬との併用で、暴力の症状がでてしまうこともまれにあります。
服薬の数を減らすことで、暴力の症状を抑えられるので、気になる方は主治医にご相談ください。

②被害妄想のとき
誰でも、身に覚えのないことを言われるとストレスになり、怒りたくなりますよね。
ですが、介護の場面では、その気持ちを我慢して本人の話を聞くことが大切です。とくに、「そうなんだね」、「大変だね」と共感するとより良いです。

③徘徊する
認知症の症状が進行すると、自分の居場所がわからなくなります。それによって、家にいるのに「家に帰りたい」と外にでてしまうこともありえるでしょう。
また、認知症の方の徘徊には理由があり、ただ歩くのではありません。
目的(家に帰りたい、買い物に行きたいなど)があって歩きはじめたものの、途中で目的を忘れて遠くまで歩いてしまいます。
対策として、服やカバンといった持ち物に名前や連絡先を記載する、GPS機能を使って本人の居場所をわかるようにするなどです。

介護を否定されてしまったとき

認知症の方が介護を拒否することは、在宅介護に限らず、老人ホームでもよくあることです。
介護拒否には、7つのパターンがあります。

①食事拒否
箸やフォークの使い方がわからなくなる、食べ物を上手く飲み込めないときがあります。誤嚥のリスクがあります。

②服薬拒否
今まで薬を飲む習慣がなかったことから薬は必要ないと拒否したり、薬の必要性を忘れている場合があります。

③入浴拒否
清潔にするという衛生意識が低下してしまった、入浴を見られるのが恥ずかしいという理由があげられます。

④着替え拒否
衣服を選んで順番に着替えることは、認知症の人にとっては難しい作業の1つとなります。
着替えを見られたくない、直接触れられたくないといった思いから、拒否してしまう方が多いです。

⑤トイレ拒否
認知症が進行すると尿意や便意を感じにくくなります。
トイレに行きたいことを伝え忘れる、トイレの場所がわからなくなる、こういったこともあります。

⑥外出拒否
デイサービスなどの外出を拒否する方も少なくはないでしょう。
そのようなときは、理解してもらえるように理由をちゃんと話すこと、どうしたいか話しを聞くことがとても大事です。

⑦ヘルパー拒否
ホームヘルパーがきたときに、自分でできます!と拒む方がいます。ヘルパーを拒否する理由を聞いて、しっかり話し合いましょう。

早めの準備が大事

認知症が悪化し、在宅介護が難しくなった場合、施設に入居するのも1つの方法です。
施設に入居することで、介護者の身体・精神的な負担を減らすことができます。
施設によっては、介護職員が24時間体制で見守ってくれているところ、認知症に特化した施設などが様々です。介護職員がいつもそばにいることで、安心できますね。
心配なことがあれば、担当のケアマネジャーに相談しましょう。