訪問介護報酬の計算と2時間ルール
前回お伝えした訪問介護の2時間ルール。
そもそも訪問介護における「単位」とは何なのか?
訪問介護を利用する上での基礎知識を交えて2時間ルールとの関係性について解説します。
訪問介護の報酬「単位」とは?
介護報酬の計算は、サービス・地域によって異なるため、「単位」という基準を元に計算されます。
サービスと地域によって定められた「単位数」があり、1単位当たりに定められた単価をかけ合わせることで、
介護報酬の額を算出するという仕組みです。
例えば1単位が10円で、単位数が250単位と定められている業務があった場合、その介護報酬は以下の通りに計算できます。
単位数(250単位)×1単位の単価(10円)=250単位×10円=2,500円
訪問介護の単位数の計算方法と2時間ルールの関係性
次に、介護サービスごとの単位がどの程度かかるものなのか詳しく知っていきましょう。
【身体介護】
サービス内容:身体介護は介助者の身体が利用者に触れる介助サービス
提供時間20分未満…所定単位数167単位
提供時間20分以上30分未満…所定単位数250単位
提供時間30分以上1時間未満…所定単位数396単位
提供時間1時間以上…所定単位数579単位(30分を増すごとに84単位)
【生活援助】
サービス内容:身体介護は介助者の身体が利用者に触れる介助サービス
提供時間20分以上45分未満…所定単位数183単位
提供時間45分以上…所定単位数225単位
【通院等乗降介助】
サービス内容:通院などのためにスタッフが運転する車両への乗車・降車を支援するとともに
乗車前・降車後の移動などをサポートする介助サービス
提供時間1回…所定単位数99単位
例えば、30分の生活援助を提供すると183単位を算定でき、
30分の身体介護を午前9時と午後3時に行うと792単位(396×2)算定できます。
サービス内容と提供時間により算定できる単位数は変わるため、
2時間ルールが適応されるかどうかで介護報酬が変わる可能性があることがわかります。
次回は2時間ルールの具体例を交えて解説します。