訪問介護の2時間ルール具体例や計算方法について
前前回は訪問介護報酬の計算方法と2時間ルールの関係性についてお話しました。
今回はその具体的な例を交えてより理解を深めていきたいと思います。
訪問介護の2時間ルール具体例
例えば、身体介護のサービスを1日2回提供した場合の単位数について見ていきましょう。
間隔2時間以上空けたスケジュールと間隔2時間未満のスケジュールを比較することでわかりやすくなります。
間隔2時間以上のスケジュールの単位数
・1回目の提供時間:10時30分~10時55分
・2回目の提供時間:14時00分~14時25分
1回目と2回目の間隔は3時間5分です。したがって、2時間ルールは適用されません。
20分以上30分未満の身体介護で算定できる単位数は1回あたり250単位となっています。
つまり、この場合、250単位×2回(=500)を算定できます。
間隔2時間未満のスケジュールの単位数
・1回目の提供時間:9時30分~9時55分
・2回目の提供時間:11時00分~11時25分
1回目と2回目の間隔は1時間5分です。従って、2時間ルールが適用されます。
つまり、1回目の身体介護と2回目の身体介護がひとつのサービスとみなされます。
250単位(20分以上30分未満の身体介護の所定単位数)×2回は算定できません。
身体介護を提供した時間は同じでも、算定できる単位数は2時間以上間隔を開けたものより
よりも少ない396単位になります。
訪問介護の2時間ルールの注意点
実際の運用にあたっては、次の点に注意が必要です。
他の事業者のサービスも対象になる
意外かもしれませんが、同ルールの対象になるのは同じ事業者だけではありません。
別々の事業所が2時間以内にサービスを提供した場合も、ひとつのサービスとみなされます。
例えば、ある事業所が10時00分~10時25分までサービスを提供し、
別の事業所が11時30分から11時55分までサービスを提供した場合、合算して50分のサービスとなります。
この場合、各事業所の介護報酬は事業所間の話し合いで決定します。
算定できない時間に注意
サービス提供中でも算定できない時間は、サービスを提供していないものとして扱われます。
代表例といえるのが、通院介助(身体介護)の院内で過ごす時間です。
この間は、基本的にサービスを提供していないものとして扱われます。
したがって、院内で2時間以上を過ごすと行きと帰りを異なるものとして扱えます。