訪問介護のヘルパーの抱える悩みとは?【後半】
前回は訪問介護のヘルパーならではの悩みをご紹介いたしました。
今週はその後半になります。
訪問介護のヘルパーとして悩みを抱えているのであれば、解決策も掲載していますので、
ぜひ参考にしてみてください。
スケジュールの管理が難しい
スケジュール管理も訪問介護のヘルパーの悩みの一つです。
訪問介護のヘルパーは1日に複数の利用者様宅を訪問するのが一般的です。
そのため、移動時間や記録書類の記入時間を考慮したうえで、介護サービスを提供する必要があります。
一人ひとりに寄り添った介護をイメージして、訪問介護のヘルパーを始めた方は
理想と現実とのギャップにショックを受けるかもしれません。
利用者様の中には、介助だけでなく話し相手を求められる方もおられます。
ヘルパー側も話をゆっくり聞いてあげたいのに、途中で切り上げて次の訪問先に向かわなければいけないと心苦しく思う瞬間もあるでしょう。
もしスケジュール管理の難しさに悩まれているなら、以下の方法を試してみてください。
<解決策>
・仕事量を見直す
スケジュール管理を難しくしているのは、担当件数が多すぎるのが原因になっている場合があります。
そんなときは1日の訪問件数を減らしてもらえないか、サービス提供責任者に相談してみてください。
タイトなスケジュールで訪問時間に遅れると利用者様に迷惑をかけることになり、事業所にとってもマイナスになります。
利用者にとって安心で安全な介護サービスを提供するには、ヘルパーがある程度ゆとりを持ったスケジュールで稼働することが重要です。
訪問する家庭ごとにルールが異なる
訪問先の家庭ごとに、ルールやこだわりがあることに戸惑うヘルパーもいるでしょう。
内容に納得できなくても、訪問介護のヘルパーは各家庭のルールを把握して従わなくてはなりません。
良かれと思ってしたことが逆に利用者様を怒らせ、クレームにつながるケースもあるため十分に注意が必要です。
家庭ごとの異なるルールについて、悩まれている方は以下の方法をおすすめします。
<解決策>
①利用者様とのコミュニケーションを徹底する
初回の訪問時に、利用者様と十分にコミュニケーションを取ることは必要不可欠です。
育ってきた時代も生活環境も異なる相手のことを知るためには、積極的に質問したり確認し、相手の背景を知ることも重要です。
お互いに何でも言い合えるような信頼関係を築ければ、
利用者様のこだわりや家庭のルールは無理に覚えようとしなくても自然に覚えられるでしょう。
②前回の訪問記録を確認する
まったくの新規の利用者様でない限り、事業所には前回の訪問記録があります。
訪問記録ファイルや介護ソフトを確認して、特記事項がないか事前に情報収集しておくことをおすすめします。
サービス提供責任者から情報収集する方法もありますが、情報が最新ではない場合があるため注意が必要です。
自分が訪問した際に新たに気付いた利用者様のこだわりやルールについても記録を更新していくことで、
次回訪問するヘルパーにも最新情報を共有することができます。
訪問介護のヘルパーのやりがい
訪問介護ヘルパーの仕事にはさまざまな悩みがつきものですが、一方でやりがいを感じて働き続けられている方もたくさんいます。
そこで訪問介護ヘルパーのやりがいについて、ご紹介します。
・一人ひとりに合ったサービスを提供できる
訪問介護の良いところは、提供する介護サービスを利用者ごとにカスタマイズできる点です。
決して望ましいといえませんが、介護施設ではどうしても利用者様に対して施設ごとのルールに従ってもらいがちです。
一人ひとり性格も考え方も異なる利用者様に対して、画一的なサービスになりがちといえます。
その点、訪問介護ではサービス提供中は利用者様と一対一になるため、介助に集中して取り組むことができます。
利用者様と人間関係を築き、信頼関係を築いていける点もやりがいとなります。
・感謝の言葉を直接もらう機会が多い
訪問介護のヘルパーが一番耳にする言葉は「ありがとう」です。基本的に複数の利用者様宅を訪問するため、
「ありがとう」と声を掛けられる回数は1日で10回を優に超えるといいます。
感謝の言葉をかけてもらうことで、利用者様の役に立てた実感が持て、やりがいにつながるという声も多いです。
まとめ
訪問介護のヘルパーは一人ひとりの利用者様と向き合う仕事であるため、さまざまな悩みを抱えることが多いです。
一人で働く時間は長いですが、その分利用者様とのやりとりで感謝されたり、人となりを知ることがやりがいに繋がる、
魅力的な仕事です。
そのサービスを支えるのは自分だけでなく、サービス提供責任者のサポートやほかのヘルパーの情報共有によって支えられています。
訪問介護の仕事を目指す方や現在仕事をしている方の励みになれば幸いです。