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介護の現場でも起こりうる食中毒の予防について【後編】

介護の現場でも起こりうる食中毒の予防について【後編】

先週に引き続き、食中毒に関してお伝えしていきます。
今週は具体的な対策についてお話していきます。

食中毒にならないための対策とは?

①まずは手洗い
目には見えないウイルスや細菌は、普段の生活でも存在します。
しかし、食中毒を引き起こすウイルスや細菌に接触しないためには手洗いなどで落とすことが大切です。
外出した後は、すぐに石けんで手をよく洗う習慣を身につけましょう。
習慣づけることで、季節を問わず食中毒対策を実行することができます。

②家の中で行う食中毒対策
食中毒は口の中に入れることで発生します。
特に、食材を触れる、調理をするキッチンは要注意です。
食器用スポンジ、たわし、ふきんや手拭き、まな板、包丁、シンクなどはよく洗い、
魚介類や肉などの生ものを扱う時は都度熱湯消毒や漂白をし、清潔に保ちましょう。
また、冷蔵庫や収納キャビネットも気をつけたい場所です。
内部だけではなく、扉や引き出しの持ち手部分もウィルスや菌がついた手で触ってしまうことがありますので、
こまめにアルコールなどで除菌しましょう。

③調理のときの工夫で変わる食中毒対策
魚や肉を切ったあとのまな板や包丁には、洗剤でよく洗ったつもりでも、ウイルスや細菌が残っている場合があります。
そのため、調理の順番に気をつけることをお勧めします。
まずサラダなどの生野菜を先に処理し、次に魚や肉を扱い、
その後、まな板や包丁を熱湯消毒か、洗浄・殺菌する工程にすると二度手間もなく効率的です。
また、最後にはシンクを洗剤で洗い流すことでウイルスや細菌が残っている可能性を少なくすることができます。
食べ物を保存するときには、密閉容器に入れるかラップをかけて冷蔵庫に入れ、早めに食べることをおすすめします。

④加熱はしっかり!が食中毒対策の基本
ウイルスや細菌は、加熱することによって減少する傾向にあります。
肉も中心部までしっかり加熱し、火が通っていない場合は電子レンジなどを使い、十分に火が通った状態にしましょう。
たとえばカキなど、「加熱用」「加熱調理用」「生食用」とパッケージに書かれていることがあります。
買ったばかりといえど、「生食用」と書かれていないカキを生で食べることはしないようにし、
必ず十分に加熱して食べましょう。

⑤正しい手洗いの方法
ウイルスや細菌は、水で洗っても除去できません。
石けんやハンドソープを使って、手や指だけでなく爪の間、指先やシワの間まで泡が行き届くようにして洗いましょう。
石けんで30秒間もみ洗いし、15秒間流水ですすぐ、というのを2セット行うのがおすすめです。
ノロウイルスは、次亜塩素酸ナトリウムで除菌できますが、アルコールや石けんなどでは消毒できません。
しかし、よく洗うことでウイルスを除去することができますので、しっかり手洗いをすることが大切です。

まとめ

食中毒を防ぐために、注意すべき点は多くあり、手間もかかります。
高齢者にすべて完璧にやってもらうのは簡単ではありませんが、家族や周囲のフォローでしっかり対応してくれる場合もあります。
まずは手洗いをしっかり行い、衛生状態を保てるように心がけましょう。

食中毒など衛生管理にはHACCPに沿った衛生管理が参考になります。参考サイト:HACCPSAFETY