介護の仕事とやりがい【前編】
これから介護職を目指す、という人に向けて、介護の仕事の内容ややりがいについてお伝えしていきます。
介護職を目指す人にとって背中を押す内容になれば幸いです。
介護職とは?
ひとえに「介護職」といっても、どんな仕事があるのでしょうか?
まずは介護職とは何かを解説します。
「介護職」とは、一言でいえば「介護保険サービスの担い手」です。
要介護者(日々の生活において、ほかの人からの介助を必要とされる方)の生活において、
その人らしく、いきいきとした暮らしをするために日常生活の支援を行う人が介護職と言えます。
厚生労働省によれば、2025年度末には約243万人の介護職が必要とされていると言われており、そのニーズが高まっていることは明白です。
もちろん、介護の必要な人への支援業務は簡単な仕事であるとは言えません。
しかし、要介護者と喜びを分かち合うことができ、誰かの役に立っていることを実感できる、という意味ではとてもやりがいある仕事と言えます。
介護職の実際の仕事内容
介護職の仕事は、大きく2つに分けられます。
1つは「身体介護」、もう1つは「生活援助」です。
まず、身体介護とは、要介護者の身体に直接触れる介助のことを言います。
要介護者の身体に直接触れない、掃除や洗濯、買い物などのサポートが生活援助となります。
生活援助は、身近な家事のお手伝いのように見えるかもしれませんが、こちらも介護保険が適用されるサービスであり、
介護保険の制度上、介護サービスの利用者ご本人が日常生活を送るために必要な範囲内と定められています。
「身体介護」「生活援助」のどちらも、要介護者の状態に気を配り、その時々の状況に応じた対応が求められるという点で共通しています。
介護職員の1日のスケジュール
それでは次に、介護職として働く職員の1日の業務の流れを見て行きましょう。
・居住系介護施設の場合特別養護老人ホームやグループホーム、介護付有料老人ホームなどの居住系介護施設では、日勤と夜勤がありますので、
いずれの場合も掲載していますので参考にしてみてください。
【日勤のスケジュール】
日勤は、早番(例:8時出勤)と遅番(例:10時出勤)など、出勤時間をずらしている施設が多いです。
昼の休憩時間は、職員間で時間をずらしてとっていきます。
8:00 出勤・引継ぎ
9:00 入浴介助
10:30 朝の体操など
11:00 昼食の準備や介助
14:00 レクリエーション
15:00 おやつ
16:00 夜勤者への申し送り
17:00 退勤
【夜勤のスケジュール】
夜勤は日勤と比べて見守りの時間が多いのが特徴です。
主に22時出勤翌7時退勤の8時間勤務と16時出勤翌9時退勤の16時間勤務があります。
16時間勤務は長いのですが、夜勤明け当日の日中およびその翌日はお休みになることが多いので、自由に過ごすことができます。
16:00 出勤・申し送り
17:00 夕食の準備や介助
21:00 消灯
23:00 交代で2時間仮眠
24:00 居室の巡回
5:00 朝食の準備や介助
8:00 日勤への申し送り
9:00 退勤
・デイサービスの場合
基本的に夜勤はなく、年末年始はお休みになることが多いのが特徴です。昼の休憩時間は、職員間で時間をずらしてとっていきます。
8:00 出勤・記録の確認など
8:30 お迎え送迎
9:00 健康チェック
10:00 入浴介助やレクリエーションなど
11:30 昼食の準備や介助
13:00 入浴介助やレクリエーションなど
14:30 おやつ
16:30 お帰りの送迎
・訪問介護の場合
訪問介護は、日によって訪問先や訪問件数が異なります。
午前中や午後だけ、1日30分~など、自分の都合に合わせて勤務時間の調整ができるのが特徴です。
8:45 出勤して業務準備。1件目に直行することも
9:00 1件目の訪問。60分の身体と生活サービス提供
10:30 2件目の訪問。60分の身体サービス提供
11:45 3件目の訪問。45分の生活サービス提供
12:30 休憩
13:45 4件目の訪問。60分の身体サービス提供
15:00 5件目の訪問。60分の生活サービス提供
16:00 訪問先から直帰