年末年始、介護施設経営で注意すべきポイント
もう間もなく年末年始を迎えます。
介護施設で注意すべきポイントをお伝えします。
1. 人員配置とシフト管理
年末年始は、スタッフの休暇希望が重なりやすいため、利用者様のケアに穴があかないよう注意が必要です。
そのため、人員配置が最優先の課題となります。
・シフトの初期調整スタッフ
全員の希望休暇を早めに確認し、交代勤務を調整します。
アルバイトや派遣スタッフの確保も含め、十分な人員を確保しておくことが大切です。
・リスクの分散
特定のスタッフに業務が集中しないように配慮し、負担を分散するシフト計画を心がけましょう。
・突発的な欠勤への備え
インフルエンザや体調不良による急な欠勤に備え、体制を整えておくことも必要です。
2. 利用者の健康管理
寒さが厳しくなるこの時期、利用者様の体調管理は最重要事項です。
高齢者の方は感染症などの感染リスクが高いため、予防策を徹底しましょう。
・感染症対策の強化
手洗い消毒や、マスクの着用を義務付け、外部からの感染リスクを極力抑えます。
家族面会の際もガイドラインを設定し、必要に応じてオンライン面会を推奨します。
・暖房器具の安全使用
室温管理と乾燥対策を徹底し、健康管理に十分気をつけます。
暖房器具の利用は火災を引き起こす原因にもなりますので、こちらの対策も忘れず行いましょう。
・急変への対応
年末年始は病院がお休みもしくは大変混み合う時期になります。
営業している病院を予め確認しておく等準備を怠らないようにしましょう。
3. 家族との関係性の配慮
この時期は、利用者様のご家族が面会に訪れたり、利用者様がご自宅へ帰省する機会が増えます。
ご家族とのコミュニケーションには以下の点に注意しましょう。
・帰省時サポート
利用者様がご自宅に帰る際には、薬の準備や移動中の注意事項をご家族に丁寧に説明します。
また、食事や介護方法に関するアドバイスも行います。
・面会対応の柔軟さ
ご家族が多忙でも面会しやすいよう、柔軟な時間設定やオンライン面会の提案を行います。
・苦情対応の体制
年末年始はご家族との接触が増えるため、他の利用者様からの不満やクレームが発生しやすい時期です。
予め対策のとれる内容は対策を講じましょう。
4. 特別イベントと食事の工夫
年末年始は、利用者が特別感を楽しめるイベントや食事を提供する良い機会です。 なお、これらの準備や運営はスタッフに負担がかかりやすいため、計画的な運用が必要です。
・規模に合ったイベント企画
無理のない範囲で、利用者様が参加しやすいイベントを企画しましょう。
書き初めやカレンダー作り、初詣をイメージした室内行事など、負担の少ない内容が好まれます。
・安全性を考慮した食
おせち料理や年越しそばなどを提供する際には、嚥下の機能や食事形態に合わせた工夫が必要です。
5. スタッフのモチベーション管理
年末年始はスタッフにとっても特別な時期です。
年末年始に勤務することは精神的な負担も増えることが予想されます。
モチベーションを維持するために働きやすい環境を整えることが重要です。
・感謝を伝える場を忘れずに。
小さなプレゼントなど、スタッフに対して感謝の気持ちを伝えましょう。
・休暇の調整を公平に
シフトに柔軟性を持たせ、希望休暇をできる限り尊重することで、不満を軽減します。
短時間勤務や交代制を取り入れることでリフレッシュできる工夫をとりましょう。
6.緊急時対応とマニュアル整備
年末年始は通常とは異なる状況が発生しやすいため、あらゆる事態に対応できる体制を整えておくことが大切です。
・マニュアルの見直し
火災や緊急時、利用者の緊急事態などの緊急時対応マニュアルを改めて確認し、備えがなければ修正します。
緊急時にすぐに連絡が取れるよう、病院と救急サービスとの連携を強化します。
まとめ
年末年始の介護施設経営は、特別なイベントや人員不足の課題を抱えつつも、利用者様やそのご家族にとって安心できる環を提供する重要な時期です。
利用者様を大切に心温まる年末年始を提供することで信頼関係の構築に繋がります。